ハッピー・フューネラル

遺言は、"笑って泣けるお葬式<ハッピー・フューネラル>"

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紫禁城で撮影中の監督が危篤・・・。愛情、尊敬、友情が織り成す悲喜こもごも。

cast:

グォ・ヨウ 葛優 Ge You（ヨーヨー）

ドナルド・サザーランド ロザムンド・クワン　 關之琳 Rosamund Kwan

中国には70歳以上生きた人間はその大往生を祝うお葬式"喜葬"をするという考えがある。それを知った世界の大巨匠監督が"喜葬"を遺言に望み、中国人カメラマンにそのことを頼んだ。ところが突然監督が倒れ、回りは本気で笑って泣ける「喜葬」を考え始めた・・・

ストーリー：

国際的な映画監督である巨匠ドン・タイラー（ドナルド・サザーランド）は、『ラスト・エンペラー』のリメイクを撮るために、中国の紫禁城へ来ていた。そんなある日、タイラーはヨーヨーとの雑談の中で、欧米人と中国人との間で「死」の考え方にギャップがあることを知る。中国には70歳以上生きた人間はその大往生を祝う葬式「喜葬」をする、という考え方がある。それを知ったタイラーは「笑える葬式」をとても面白がり、ヨーヨーに、自分の葬式は「笑える葬式」にしてくれ、と言い残したとたん、心臓発作で倒れてしまう。

タイラーが意識不明に陥り、「笑える葬式」がタイラーの遺言と信じたヨーヨーは、葬式の実現のために懸命に奔走するヨーヨーの姿に、ルーシーは次第にひかれていく。葬式の演出には、おかしい企画がどんどん挙げられていく。しかし、資金がないということに気付き、究極の結論として、いっそこの葬式を世界でＴＶ放映し、その広告費で資金を集めるというアイデアが出される。

世界の巨匠監督の「喜葬」は大きなエンタテインメントになる。広告枠が世界的に競売にかけられるほどになり、企画したヨーヨーは一躍有名人になってしまう。しかしタイラーは回復してしまった。タイラーから回復について、黙っているように言われたルーシーだが、とうとう堪えきれず、タイラーが生きていることをヨーヨーに暴露してしまう。とんでもない状況の中、ヨーヨーとルーシーの愛の行方は？そして３人の友情と笑って泣けるお葬式＝ハッピー・フューネラルの結末は？

コメント：

巨匠監督と仕事を共にする中国人スタッフとの間に芽生える友情をベースに、映画業界にありがちな映画製作における裏側のドタバタも描きながら、欧米人が文化も慣習も違う中国で知った「死」についての新しい考え方を表現している。

笑いの中にもシニカルさが散りばめられ、ラストのオチは笑いと涙に満ちあふれている。

現在において新しい感覚を持って生きていながらも古い言い伝えを守る中国人と、アジアをミステリアスとエキゾティックといって表現する欧米人の姿を対比させたストーリー展開は、中国映画に新たな笑いをもたらした。

主演には、アメリカのベテラン俳優として活躍するドナルド・サザーランド、中国の名優であるグォ・ヨウ、香港の美人女優ロザムンド・クワン、中国とアメリカのコラボレートを見事に成功させている。